量産職人のuomachi日記

東京から三重に移住してきた紳士革小物量産職人のブログです

量産職人的考察③両面テープ

今回は両面テープです

 

 

ノリに次いで使用頻度多いです

メーカーで言うと福岡クロスの「マルコポーロ」使ってるとこが多いと思います

2㎜~150㎜まで使ってます 100㎜以上は基本在庫無いですね

 

両面テープが万能だったら全部両面テープで済ませたいですねw

だって貼るだけですから ちょっと慣れれば誰でも主力ですよ 最高ですよ!

でも、無理なんです 単純に付きが弱いです 1、2個ならいいですけど100個やれば剥がれてきますね(場所によって)

後、縫製個所に両面かぶってると目トビ地獄です

目トビする瞬間、糸掛けの糸の動きがおかしくなって「ヒュン」て音するんですよ・・

両面テープはそれ起こすんですよ 特に革を薄く漉いていて裏に生地がついている状況が最悪ですね 例でいえば有革とツナギ生地の縫製ですね

そのうえ針がベタベタと汚れます 高速で両面テープの上、縫製したらそりゃ針が熱持つんでテープ持ってかれますよね しょうがありません シリコンボックスも対して効果ありません なんで全部両面テープは無理だと思います(私はそう思います)

後、大事なのは両面テープ使っているところは「両面テープでついてるんだ」と意識して縫製することですね 理由は単純です 確実に動きます 両面テープは硬化しませんから動くんです そんなもんなんです 用途は仮止めなんです!

でも両面テープは絶対必要何で情報集めるんです。

良い両面テープ情報教えて貰ったら資材屋さんに聞くんです

「〇〇ありますか?」とそしたら「在庫してないから取り寄せです」

って言われます そういう事なんです

需要がないから在庫してないんですよ それが答えですよ 

一度、とりあえずお願いしますで取り寄せました 

結果、少し割高でマルコより厚手で肝心のつきはマルコとの差が分からないぐらいでした 正直、劇的にどうは無かったですね・・・

こんなこともあり今はマルコ一本です ちなみにマルコも普通と強力の2種類あります

私が使用してるのは強力です というかマルコ両面で発注すると強力が納品されますw

結局、大事なのは両面テープが使える場所をしっかり考えて使うという事です

性能も大事ですけど正直そこに大きな差は無いように思います。なので適材適所で使用する意識が大事です これはノリの使い分けにも言えると思います。

 

補足ですが意外と多いのが検品してたら両面テープはみ出してる個所があるですね

1個はみ出してたら大概、残りももれなくはみ出てますね。理由は、結果的にはみ出る場所に両面テープを貼る基準で作業してるからです 量産は一遍にやりますからね 後は多人数で作業してその中でやらかした人がいる場合ですね 何にせよ責任者がしっかり確認することが大事です。両面テープは取りづらいので気を付けましょう

 

後、先日書いたゴムノリについての補足です

ゴムノリ・ボンドは溶剤(シンナー・トルエン)がほとんどの製品に入ってます

体には良くありません革製品製造が産業の地区では役所が溶剤使ってる業種の人向けに検診してるぐらいです。使用する際は換気をしっかりし気分が悪くなるようなら使わない方が良いです。今は水溶性のノリ(サイビでは無い ゴムノリと同じ用途のノリ)もありますからそれを試されるのが良いと思います 現に欧州のブランドさんは水溶性のノリに切り替えて来てるみたいですし国内でもランドセル関係の会社さんは使用するノリに溶剤が入ってないものを使用する会社さんが増えているようです。これも時代の流れですね

 

モノ作りは身体と気持ちが資本ですから皆さま体調管理には気を付けましょう